この本に書かれているのは「手洗い」つまり手を洗う行為についての叙事詩です。……この本には、詩の言葉で、手洗いについてのさまざまな事象や、手の洗い方、歴史、物語が書かれています。(「はじめに」より)
新型コロナウイルスによるパンデミック以来、さまざまな変化を強いられてきた私たちの社会や生活――政治や科学のことばがあつかう“大きな変化”に対して、日常における微細な変化、ささやかだけれどきわめて切実な変化をすくいとるのには、詩のことばこそ、うってつけです。
「テノウオ」なる全自動手洗いマシンが出現した今よりちょっと先の未来を舞台に、「手を洗うこと」についての統計、歴史、省察、記憶や物語が、共同制作という方法によってアクロバティックに織りなされる、ヴァーバル・アート・ユニットTOLTA(トルタ)による、ポップでシリアスな“現代の叙事詩”。
これからの「手洗い」の話をしよう――
【仕様】
四六変型判(縦188mm・横118mm・厚さ13mm)
136ページ
並製カバー装
ISBN978-4-910413-03-7
装丁:駒井和彬(こまゐ図考室)