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文芸|俳句|句集
田中裕明賞受賞の前句集『凧と円柱』(2014年)よりおよそ6年後の著者第3句集。
『プレバト‼︎』もいいけど、ガチの俳句の世界では、言葉はこんなにも更新されているんです--
火が紙にくひ込んでゐる麦の秋
ストローを銜へるひとりづつ霞
消ゴムに小暗い栗鼠をからめとる
いうれいは給水塔をみて育つ
ラクロスは兎の夢で出来てゐる
こはるびの粒々のパラシウトたち
t t t ふいにさざめく子らや秋
つきゆびは歌をとめどもなく辿る
あきらかに私の位置に鹿が立つ
◉
『ガイコツ書店員 本田さん』『ほしとんで』作者、本田さん推薦句集!!!
粒々であり、波であり、
そんな句が澄ましていきいき並ぶので、
なんだか光にあふれています。
一句ずつ、ちゃっかり意識を持っていそう。
(本書帯文より)
◉
「生えている句を作りたい、と思ってきた。草や花がそこにあるように、俳句もまたある。草や花が何かの代わりとしてそこにあるのではないように、俳句もまた何かの言いかえとしてあるのではない。(……)だから私は俳句を、記録や報告や手紙、あるいは日記とは違って、造形物とか音楽に近いものだと思ってきた。今もそう思っている。」(「あとがき」より)
【仕様】
四六変型判(縦182mm・横134mm・厚さ15mm・重さ 239g)
128ページ
上製カバー装
ISBN978-4-910413-01-3
装丁:北野亜弓(calamar)
写真:著者
※著者サイン本の画像はサンプルです。